インプロ・ガイドブック
What is impro ?!
Impro Guidebook
インプロとは
インプロヴィゼーション(即興)の略語で、その瞬間の出来事に即興で対応しながら
つくりあげられていくエンターテイメント」と定義しています。音楽、ダンスなどさまざまな芸術分野に取り入れられていますが、欧米では特に演劇の分野が盛んです。近年では社員教育(企業研修)や学校教育の場でも注目されています。
インプロの歴史
即興演劇は、中世にイタリアのコメディア・デラルテとよばれる簡単な戯曲を元に、即興的なステージをヨーロッパ中で巡業していたのがはじまりと言われています。残念ながら、その記録は少なく正確な起源はわかりません。
その後、演劇の分野で現代のインプロに最も影響を与えたのはキース・ジョンストンとヴィオラ・スポルリンでしょう。 キースジョンストンは「シアタースポーツ」(インプロシアターのページをご参照ください) というインプロシアターのスタイルを作り出しました。基本となるのは即興劇を演じるスキルを学ぶための300を超えるゲームで、現在では世界中でそのスタイルが上演され、 国際的なショーも頻繁に行われています。
ヴィオラ・スポルリンは「シアターゲーム」を作り出し、 彼女の息子であるポール・シルはアメリカのシカゴに現在の「セカンドシティ」をつくりました。
この2人の作り出したインプロのスキルは現在も世界中のインプログループに大きな影響を与えています。そして、この瞬間にも世界のどこかで新しいインプロのゲームや新しい舞台が生み出されています。
世界に広まるインプロ
現在、インプロは欧米では世界大会が開かれるほどメジャーなエンタテイメントであり、2003年には国内でも「
東京インプロフェスティバル」が開催されました。また、現在
NeXT IMPRO THEATRE(都内で定期的に開催されているインプロ専門の公演)に出演中の「
imp」のメンバーたちは、国際的なインプロフェスティバルで数々の賞を受賞し、日本人のパフォーマンスも世界中で注目されています。
インプロを見る 「インプロ・シアター」
インプロ・シアターは、観客のアイディアをその場で舞台化する即興劇です。
ショーによってはタイトルを演出家が用意する場合もありますが、演じ手が内容を事前に知らされている事は決してありません。
どの瞬間にも打ち合わせ、台本がなく、その時、その場所でお芝居を創ります。
たいていは一つの言葉、タイトル(物、場所、状況、人間関係、 職業など)をきっかけにに物語が始まります。もちろん、照明も音楽も即興です。歌やダンスが始まることもあります。その意味で、演劇に留まらない「総合芸術」と言うこともできます。
物語は時にコメディになり、時に悲劇変わりながら、感動的なエンディングへと即興で進んで行きます。 観客は、演じ手たちの中にイマジネーションが生まれ、形になって表現される瞬間を目にし、何気ない言葉からドラマがうまれる感動を味わうことができます。
インプロをやる「インプロ・ワークショップ」
インプロのスキルを身につけるためのワークショップも盛んです。ワークショップは300を超えるインプロ・ゲームを体験する形で進んでいきます。演劇の分野だけではなく、一般向けのコミュニケーションやビジネス・コミュニケーション、教育の分野でもその地位を確立しています。
なぜエンタテイメントから始まった「インプロ」が、こんなに一般に広まり出したのでしょうか?
答えは簡単です。私たちの日常にも、即興劇同様、台本がないからです。
「インプロ」のスキルを応用すれば、ストーリーや音楽が前に前に進んでいくように、私たちのコミュニケーションや生活も必ず前に、良い方向に進んでいくのです。