インプロシアター
インプロシアターとは
インプロ・シアターは、観客のアイディアをその場で舞台化する即興劇です。
ショーによってはタイトルを演出家が用意する場合もありますが、演じ手が内容を事前に知らされている事は決してありません。
どの瞬間にも打ち合わせ、台本がなく、その時、その場所でお芝居を創ります。
たいていは一つの言葉、タイトル(物、場所、状況、人間関係、 職業など)をきっかけにに物語が始まります。もちろん、照明も音楽も即興です。歌やダンスが始まることもあります。その意味で、演劇に留まらない「総合芸術」と言うこともできます。
物語は時にコメディになり、時に悲劇変わりながら、感動的なエンディングへと即興で進んで行きます。
観客は、演じ手たちの中にイマジネーションが生まれ、形になって表現される瞬間を目にし、何気ない言葉からドラマがうまれる感動を味わうことができます。
世界中で行われているインプロ・シアター
インプロシアターは、欧米では全国大会や世界大会が開かれるほど有名なエンタテイメントの1ジャンルです。マイク・マイヤー、ブルース・ブラザーズなど、多くの個性派俳優はその魅力をインプロによって開花しました。
今では、TVでもインプロの番組があり、CMなどでもインプロの役者達が活躍しています。また、フロリダのディズニーワールドでは毎日インプロ・シアターが開催されています。
国内でも、数年前から全国大会が開かれ始め、2003年には日本で初めてのフェスティバル「東京インプロフェスティバル」が開催されるなど、「インプロ」の人気が広がりつつあります。
様々なインプロ・シアターのスタイル
■TheatresportsTM(シアタースポーツ)
世界的なインプロの指導者、キース・ジョンストン氏によって確立されました。「シアタースポーツ」には300種類以上ゲームがあり、それぞれが異なったルールを持っています。1チームのプレイヤーは3人~5人。それぞれのゲームのルールに従って、チームごとに対戦して行きます。観客や審査員によって点数が付けられ、最終的に得点の高かったチームが優勝します。
■Gorilla Theatre(C)(ゴリラシアター)
キース・ジョンストン氏によって確立されました。プレイヤーがかわるがわる演出家になり、他のプレイヤーを使って即興の短い芝居を創ります。審査員は観客です。シーンが終るごとに、○か×かを観客全員が判断します。最終的に○の数が一番多かったプレイヤーがその日のベストディレクターの称号をもらえます。
■Micetro Impro(C)(マエストロ)
キース・ジョンストン氏によって確立されました。8人~20人程度のプレイヤーと、ディレクターが登場します。シーンに参加するプレイヤーは、シーンごとにクジによって決められます。シーンの内容やゲームの選択もディレクターがその場で決定します。
観客が審査員です。シーンごとに、1点から5点の点数がつけます。最終的に点数が多かったプレイヤーがその日のベストプレイヤー「マエストロ」の称号を与えられます。
■Harold(ハロルド)
アメリカのシカゴにあるImprovOlympicの創始者でもあり、数多くの俳優達に影響を与えてきたデル・クローズと彼の生徒達によって作られたロングフォーム(長篇即興劇)のひとつのスタイルです。一つの言葉からいろいろな世界をイメージしていきます。いくつかのシーンがうまれ、それぞれが影響しあったり、繋がったりしていきます。